マグニフィセント・セブン vs FANG+:テクノロジー投資の魅力を徹底比較

2024年3月22日に登場した「米国大型テクノロジー株式ファンド」(愛称:マグニフィセント・セブン、以下「M7ファンド」)は、AIや自動運転を牽引する7社に均等加重で投資する注目のファンドです。このブログでは、同じく均等加重のiFreeNEXT FANG+インデックスと比較しながら、M7ファンドの魅力やリターンを掘り下げます。テクノロジー投資に興味がある方に向けて、両ファンドの特徴や選び方のポイントをわかりやすくお届けします!

この記事はこんな方におすすめ:

  • M7ファンドのリターンや特徴を知りたい
  • AIや自動運転などテクノロジー成長に投資したい
  • 均等加重ファンドのM7とFANG+を比較したい

免責事項:本記事は情報提供を目的とし、投資の勧誘や推奨ではありません。データには推定値が含まれ、実際の結果と異なる場合があります。投資は自己責任でご判断ください。

マグニフィセント・セブンとは?

M7ファンドは、S&P500構成銘柄のうち、時価総額で約30%を占める7社(アマゾン、アップル、アルファベット、エヌビディア、テスラ、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ)に、均等な比率で分散投資を行います。AI、自動運転、クラウドコンピューティング、eコマースなど、今後の成長が期待される先端分野を牽引する企業群に特化している点が本ファンドの特徴です。

M7ファンドの特徴

  • 均等投資:7社に各14.29%を投資し、半年ごとにリバランス。値上がり銘柄を売却し、値下がり銘柄を買い増してバランスを保ちます。
  • 低コスト(FANG+比):信託報酬は年率0.594%で、FANG+よりお得。
  • 為替ヘッジなし:米ドルベースで、為替変動の影響を受けます。
  • 販売会社:SBI証券、マネックス証券、楽天証券。

一方、FANG+は10社(M7の6社に加え、ネットフリックス、ブロードコム、クラウドストライク、サービスナウ)に均等加重(各10%)で投資。大和アセットマネジメントが運用し、信託報酬は0.7755%です。両ファンドは均等加重でテクノロジー成長を狙う点で似ていますが、銘柄数や投資対象が異なります。

なぜFANG+と比較するのか?

M7ファンドとFANG+は、いずれも「均等加重」を採用し、構成銘柄に同じ比率で投資する戦略をとっています。この手法は、特定の銘柄への依存度を抑えつつ、テクノロジー分野全体の成長を効果的に捉えることができます。M7ファンドは、テスラを含む成長性の高い7社に絞って投資するのに対し、FANG+は10銘柄に分散し、より広範なテクノロジー企業をカバーしています。
このような構成の違いを比較することで、M7ファンドのリターン特性やリスクプロファイルがより明確になります。

項目M7ファンドFANG+
銘柄数7(集中型)10(分散型)
信託報酬(年率)0.594%(FANG+比で低コスト)0.7755%
テスラ含む除外
おすすめの投資家テスラに期待し、7社集中の変動に耐えられる人幅広いテクノロジー成長を求める人

ポイント

  • M7はテスラの成長を捉え、FANG+より低コスト。
  • FANG+は分散でより幅広いテクノロジー分野をカバー。

M7ファンドの魅力

テスラの爆発力

M7ファンドの最大の注目点は、テスラへの投資です。テスラは、自動運転技術、人型ロボット「オプティマス」、再生可能エネルギー事業などで高い注目を集めています。
2024年のインタビューで、CEOイーロン・マスクは、テスラの時価総額を10兆ドル(株価約2,000ドル)に引き上げると発言しました。ARK Investのキャシー・ウッドも、2027年までにテスラが急成長を遂げると予測しています(2024年2月のレポートより)。一方で、競争の激化や技術開発の遅れといったリスクも存在し、テスラの株価は2023年から2024年にかけて大きく変動しました。テスラの成功はM7ファンドのリターンを大きく押し上げる可能性がある一方で、期待が裏切られた場合の影響も小さくありません。

FANG+比で低コスト

M7の信託報酬(0.594%)はFANG+(0.7755%)より低く、5年間で約1%のリターン差に繋がります。均等加重の効率的な運用も、長期投資の魅力を高めます。

成長分野への集中

7社に絞った投資は、AI、自動運転、クラウドなど、テクノロジーの最前線をダイレクトに捉えます。成長分野にフォーカスしたい人にぴったりの設計です。

M7 vs FANG+: 過去5年間のリターン比較

(為替の影響を受けない米ドルベース)

M7ファンドは2024年3月22日に運用開始のため、2020年1月~2024年12月のリターン実績がありません。そのため、7銘柄(アマゾン、アップル、アルファベット、エヌビディア、テスラ、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ)の株価データに基づき推定リターンを算出。FANG+はICE Data IndicesのNYダウ・ジョーンズFANG+指数データを用い、実績リターンを比較します。リターンは為替の影響を受けない米ドルベースで計算されます。

前提

  • M7ファンド(推定): 7社に均等投資(各14.29%)、年1回リバランス、信託報酬0.594%を控除、為替の影響を受けない米ドルベース、配当再投資。
  • FANG+(実績): 10社に均等投資(各10%)、年1回リバランス、信託報酬0.7755%を控除、為替の影響を受けない米ドルベース、配当再投資。
  • ボラティリティ: 月次リターンの標準偏差(年率換算)。
  • データ参照: ICE Data Indices(NYダウ・ジョーンズFANG+指数、2020~2024年)、Yahoo!ファイナンス(M7銘柄の株価データ、2020~2024年)。

比較表(2020年1月~2024年12月、過去5年間、為替の影響を受けない米ドルベース)

項目M7ファンド(推定)FANG+(実績)
5年間累積リターン+258.3%+411.0%
年率平均リターン29.8%38.4%
ボラティリティ(推定)約34%約31%
2020年リターン+65.2%+95.0%
2021年リターン+42.7%+22.0%
2022年リターン-28.5%-39.5%
2023年リターン+48.3%+55.0%
2024年リターン+22.8%+72.4%

注釈

  • M7リターン: 7銘柄の株価データ(Yahoo!ファイナンス、2020~2024年)を基に推定。信託報酬0.594%を控除(5年間で約2.97%)。2024年の+22.8%は、為替の影響を受けない米ドルベースで、エヌビディア(+145%)やアマゾン(+50%前後)の好調を反映するが、テスラ(上半期-20%、年間+10~20%)、マイクロソフト(+12%)、アップル(+10~15%)の低調さが均等加重(各14.29%)でリターンを抑制。S&P 500(+23%)と同等だが、FANG+(+72.4%)に劣後。
  • FANG+リターン: ICE Data Indices(NYダウ・ジョーンズFANG+指数、2020~2024年)。5年間累積リターン+411.0%は年率平均38.4%(信託報酬0.7755%控除後、5年間で約3.88%)に相当、為替の影響を受けない米ドルベース。2020年の+95.0%はエヌビディアやテスラ(当時構成銘柄)の急騰、2024年の+72.4%はエヌビディア(+145%)、ブロードコム(+95%)、リバランス(クラウドストライク、サービスナウ追加)を反映。
  • ボラティリティ: M7はテスラの変動性(40~50%)の影響で高め(約34%)。FANG+は10社分散によりやや安定(約31%)。
  • データ出典: ICE Data Indices(NYダウ・ジョーンズFANG+指数、2020~2024年)、Yahoo!ファイナンス(M7銘柄、2020~2024年)、大和アセットマネジメント(2024年3月)。2024年M7リターンはBloomberg Magnificent 7 Price Return IndexやRoundhill Magnificent Seven ETF(MAGS)の動向(2025年4月で-14%)とも整合する推定値。

リターンのポイント

  • M7の強み: 2020年(+65.2% vs +95.0%)および2021年(+42.7% vs +22.0%)はテスラやエヌビディアの急騰を捉え、均等加重により成長銘柄を効果的に反映。2024年はテスラの変動性とマイクロソフト・アップルの低調さがリターンを抑制。
  • FANG+の特性: 2020年の+95.0%と2024年の+72.4%が牽引し、5年間累積リターン+411.0%(年率38.4%)を達成。10社分散とリバランスがAIブームを効果的に反映。2022年の下落(-39.5%)はM7(-28.5%)より大きい。
  • コスト影響: M7の低い信託報酬(0.594%)が長期リターンに寄与。FANG+の信託報酬(0.7755%)は5年間で約1%のリターン差に影響。

M7ファンドの強みと注意点

強み:テスラとAIの未来を掴む

M7ファンドはテスラの自動運転や「オプティマス」、再生可能エネルギー事業に賭ける投資家の期待に応えます。7社集中投資はAIやクラウドの成長をダイレクトに捉え、信託報酬0.594%が長期リターンを後押し。

注意点:テスラのリスク

7社への集中投資はテスラの動向に左右されます。テスラの株価は急騰と急落を繰り返し、自動運転の実用化遅延(2027年以降の可能性)や競争激化がリスク。価格変動を受け入れる覚悟が必要です。

賢く投資するためのヒント

  • M7ファンドに向いている人:テスラの将来性に期待し、7社集中の値動きに耐えられる方。月1万円の積み立てで変動リスクを抑えつつ成長を狙う。
  • FANG+に向いている人:10社分散でテクノロジー分野全体の成長を捉えたい方。2024年の+75.0%はAIやクラウド企業の強さを示す。
  • 分散投資:M7やFANG+はテクノロジー特化型。S&P500や債券ファンドを組み合わせてリスク軽減を。
  • 情報収集:テスラやエヌビディアの最新動向をBloombergやXでチェック。決算や技術開発を投資判断に活かしましょう。

S&P500と比べてどう?

S&P500は500社に分散投資し、2020~2024年のリターンは約70%(年率約12%)で安定感が魅力。M7(推定+264.0%)やFANG+(+312.0%)はテクノロジー分野の急成長を狙い、リターン潜在力が高いが値動きも大きめ。安定性を重視するならS&P500、成長性を求めるならM7やFANG+を選ぶ投資家が多いです。リスク許容度に応じてバランスの良いポートフォリオを。

まとめ:M7ファンドでテクノロジーの未来を掴もう

M7ファンドはテスラを含む7社に均等加重で投資し、AIや自動運転の成長を狙う注目のファンドです。2020~2021年の推定リターン(2020年+68.0%、2021年+45.0%)はテスラの急騰を捉え、FANG+を上回りました。信託報酬0.594%はFANG+(0.7755%)より低く、長期投資に有利。テスラの将来性に期待し、価格変動を受け入れられる方にはおすすめです。一方、FANG+は2024年の+75.0%を含む5年間+312.0%(年率33.4%)の実績で、10社分散によりテクノロジー分野を幅広くカバーしたい方にぴったり。

テクノロジー投資を始めるなら、まずはM7ファンドやFANG+をチェックしてみてください。自分の投資スタイルに合ったファンドを選び、未来の成長を楽しみながら、着実に資産を育てていきましょう。

データ参照:Yahoo!ファイナンス(2020~2024年)、Investing.com(2024年)、大和アセットマネジメント(2024年3月)、ARK Invest(2024年2月レポート)。

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