資産1400万円で働かずに暮らせるのか?②

投資とお金

前回の記事では「資産1400万円を投資に回せば、働かずに生活できるのではないか」という私自身の考えについて書きました。今回はその続きとして、なぜそう考えるに至ったのか、もう少し具体的に説明したいと思います。

働かない=怠けたいわけではない

まず最初に強調しておきたいのは、私は決して「働きたくないから投資だけで生活しよう」と考えているわけではない、という点です。大学で常勤の職を得られていないため、やむを得ずそのような生活設計をしている、というのが正確なところです。現在は非常勤講師として授業を担当していますが、それ以外にアルバイトをしていません。その理由は単純で、授業準備に加えて、学会や研究会、ワークショップでの発表準備、さらに論文や学術書の執筆に時間を費やしているからです。研究活動に必要なエネルギーを確保するためには、アルバイトで時間を削るよりも、生活を切り詰めてでも研究に集中する方が合理的だと判断しています。

投資からの分配金で生活できる理由

それでは、なぜ私が「500万円の投資から得られる年間分配金(約8.5万円×12か月=100万円程度)」で生活が成り立つと考えているのかを説明します。

1. 国民健康保険料・住民税・年金の負担が軽い

まず、公的な負担が非常に小さいという点です。今年度の国民健康保険料は、昨年の収入を基準に計算されるため全額自己負担となりました。しかし、今年の年収はわずか15万円ほどにとどまりますので、来年度の国民健康保険料は年間1万円程度に大幅に下がる見込みです。住民税についても同様で、非課税に近い水準となります。今年は健康保険料と住民税を合わせて約30万円を支払いましたが、来年度はその負担がほぼ消えるでしょう。

年金についても、厚生年金から国民年金に切り替える際、市役所で申請したところ全額免除が認められました。免除期間だからといって将来の年金がゼロになるわけではなく、満額納付した場合の半分は受け取れる仕組みになっています。つまり、非課税世帯となることで健康保険料・住民税・年金の負担がほとんどゼロに近づき、生活に大きな余裕が生まれるのです。

2. 支出が少ないライフスタイル

次に、私自身の生活費が少なく抑えられている理由です。最大の要因は「独身であること」と「地方都市で暮らしていること」です。この二点だけで住居費が大きく下がります。安価なマンションに住み、車やバイクを所有せず、酒やタバコといった嗜好品も一切ありません。衣類はGUやユニクロで十分で、高級品を所有したいという欲求もありません。

以前は民間の医療保険にも加入していましたが、給付対象外となるケースがあること、そして国民健康保険に加入していれば高額医療費制度で自己負担に上限が設けられていますので、かなり前に解約しました。結果的に、その分の保険料を節約できています。

現在の生活費は、家賃(ネット代込みで約35,000円)、食費(約30,000円。ほぼ自炊で、格安スーパーや備蓄米を活用)、光熱費(約10,000円)程度に収まっています。通信費も格安SIMを利用しており、月1,000円程度で済んでいます。このように、生活にかかるコストを徹底的に下げているため、投資からの分配金だけで最低限の生活がまかなえます。

3. 投資が生活習慣を変えた

さらに、投資を始めたこと自体が私の生活スタイルに大きな変化をもたらしました。もともと物欲は少ない方でしたが、投資によって資産が増えていくのを見ると「数字が伸びていくこと自体」が楽しくなり、ますます消費欲求が薄れていきました。その結果、支出はさらに抑えられ、投資に回せる資金が増えるという好循環が生まれたのです。

現在は非常勤講師のみで生活していますが、もし将来的に週に1〜2日だけアルバイトをして数万円の副収入を得られるなら、分配型投資信託の割合を減らし、成長型の投資に振り分けることも可能になります。つまり、生活の安定を維持しつつ、資産形成のスピードをもう一段階上げることも視野に入れています。

このように、私が「資産1400万円で働かずに暮らせる」と考えるのは、単なる夢物語ではなく、支出の徹底管理と投資からの収益、そして公的負担の軽減という具体的な条件がそろっているからです。もちろん不測の事態に備える必要はありますが、少なくとも現時点では現実的に成り立つライフプランだと感じています。

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