FANG+毎月分配型を買わない理由――長期投資の視点から考えた結論

投資信託

最近の毎月分配型ファンド人気を受けて、2025年12月9日、FANG+の毎月分配型が新たに設定されました。SNSでも話題になっていますが、私はこの商品を購入する予定はありません。

かつて私は、FANG+は非常に優れた指数であり、今後も長期にわたって高い成長が期待できると考えていました。実際、これまでの運用実績を見れば、その評価は決して間違っていなかったと思います。しかし、ここ1年ほどの値動きを冷静に振り返る中で、「5年、10年と完全に放置できるタイプの投資信託ではないのではないか」という考えに変わりました。

今年のFANG+は、過去のような力強い上昇を必ずしも示しておらず、今後についても、これまでと同じペースで株価が伸び続けるとは限らないという見方が増えています。その背景として、私が最も気になっているのが、指数の構造そのものです。

FANG+では、アップル、マイクロソフト、アマゾン、ネットフリックス、メタ、アルファベットの6社が中核銘柄として固定されています。これらは世界を代表する優良企業であり、短期的に見れば大きな問題があるとは思いません。ただし、歴史を振り返れば明らかなように、世界のトップ企業は時代とともに入れ替わってきました。現在の地位が将来にわたって保証されている企業は存在しません。

問題は、仮にこれら中核6銘柄の一部が中長期的に低迷した場合でも、ルール上、それらが指数から外れることはないという点です。FANG+では、残り4銘柄については定期的な入れ替えが行われますが、それだけで指数全体の性格を大きく修正することは難しいと感じています。

実際、最近でもメタが決算後に大きく下落したり、ネットフリックスがワーナー・ブラザース買収をめぐる報道を受けて急落したりする場面がありました。こうした値動きは個別企業としては珍しいものではありませんが、指数の中核を占める銘柄で起きると、FANG+全体のパフォーマンスに与える影響は小さくありません。

また、入れ替えが可能な4銘柄についても、必ずしも理想的なタイミングで選定されているとは言い切れません。最近では、業績不振のサービスナウが除外され、パランティアが組み入れられましたが、個人的には「もっと早い段階で組み入れられていれば評価できたが、今回はすでに株価が上昇した後ではないか」という印象を持ちました。FANG+に採用された後に調整局面を迎える銘柄が続けば、指数全体の伸びも自然と抑えられます。

こうした点を踏まえると、FANG+は今後も過去と同じような高いリターンを安定的に期待できる指数とは言い切れず、より柔軟に銘柄構成を見直すハイテク系投資信託、たとえば一歩テックやメガ10といった商品に、長期的なパフォーマンスで劣後する可能性も十分に考えられます。

さらに、今回新たに設定された毎月分配型は、こうした指数の特性に加えて、分配によって基準価額の成長が抑えられる点も無視できません。FANG+のように値動きの大きい指数をベースにした商品において、毎月分配を前提とした運用が、長期投資とどこまで相性が良いのかについては、私は慎重に考えるべきだと思っています。

現在では、FANG+以外にも将来性が期待できる投資信託が複数登場しています。私自身、現在保有している通常タイプのFANG+についても、近いうちに売却を検討しています。特に最近設定されたメガ10は、中核銘柄を固定せず、信託報酬もFANG+のおよそ半分に抑えられており、長期的には基準価額で上回る可能性があると見ています。

もちろん、一度売却すれば、それまで積み上げてきた複利効果はいったん途切れます。しかし、それでも一度現金を確保したうえで、数十年単位で安心して保有できる投資信託へ資金を移すほうが、現在の自分の投資スタイルには合っていると判断しました。

少なくとも私にとっては、FANG+にこだわり続ける投資は、すでに見直す段階に入っていると感じています。

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