インド株投資信託:低コスト商品の比較と長期投資のポイント

投資信託

現在、私はレバレッジ型のインド株ファンドを保有しています。ですが、含み損が解消されたら売却する予定です。その理由は、為替ヘッジにかかるコストが意外と高く、長期投資に不利であると感じたからです。

そこで次に考えているのが、低コストでシンプルなインド株インデックスファンドへの乗り換えです。この記事では、なぜ今インド株に注目しているのか、そして私がどのファンドを選ぼうとしているのかについて、考えを簡潔に整理してみました。

なぜインド株に注目するのか?

私がインド株に投資しようと考えているのは、短期の値上がりを狙っているからではありません。将来的な構造的成長に期待し、その一部をポートフォリオに組み入れておきたいと考えているからです。以下は、その主な理由です。

1. 世界最大の人口と若年労働力

インドは2023年に中国を抜き、人口世界一となりました。しかもその大半が若年層で、今後20〜30年にわたって消費と労働供給の両面で拡大が期待されています。

2. 高水準の経済成長率

OECDの見通しでは、インドのGDP成長率は2024年で6.7%と、主要国の中でも突出しています。IT、製薬、再生可能エネルギーなど、成長産業が複数存在しているのも魅力です。

3. サプライチェーン再構築と投資誘致

地政学的リスクを回避する動きの中で、多国籍企業が「次の製造拠点」としてインドに注目しています。インド政府もPLI(生産連動型インセンティブ)制度を通じて、積極的に投資を呼び込んでいます。

4. 米欧日との良好な関係

インドは非同盟を基本としながらも、アメリカや日本、EUとの経済的な連携を深めており、外資が入りやすい環境が整いつつあります。

レバレッジ型から、シンプルなインデックス型へ

これまで私は、値動きの大きなレバレッジ型ファンドで短期的な上昇を狙ってきました。ただ、為替ヘッジコストの負担やボラティリティの高さが気になり、長期投資には向かないと判断しました。

今後は、為替ヘッジなし・信託報酬が低く・現物株に連動したインデックスファンドを長期的に積み立てていく方針です。全体の資産のうち5%程度をインド株に割り当てるつもりです。

Nifty50指数に連動する主要ファンドの比較(2025年6月時点)

インド株インデックスファンドの多くは、**Nifty50指数(インドの代表的な大型50銘柄)**に連動しています。以下に、代表的なファンドを比較します。

ファンド名信託報酬(税込)純資産額(概算)
アムンディ・インデックス インド株式ファンド0.2805%約24億
auAM Nifty50 インド株ファンド0.297%約76億円
楽天・インド株Nifty50インデックス・ファンド0.308%約288億円
eMAXIS インド株式インデックス0.44%約239億円
iFreeNEXT インド株インデックス0.473%約1,388億円

長期で見た場合のリターン比較(信託報酬の差が重要)

信託報酬はわずかな差に見えても、10年・20年の長期投資では大きな差になります。以下は、年平均リターンを8.5%と仮定したシミュレーションです。

前提条件:

  • 初期投資:100万円
  • 年リターン:8.5%(Nifty50過去実績から想定)
  • 為替影響は除外(一定と仮定)
ファンド名実質年利(8.5%-信託報酬)10年後20年後
アムンディ・インデックス8.2195%約2,203,664円約4,854,623円
auAM Nifty508.203%約2,199,974円約4,840,091円
楽天・インド株Nifty508.192%約2,197,803円約4,830,324円
eMAXIS8.06%約2,169,463円約4,703,670円
iFreeNEXT8.027%約2,162,896円約4,677,516円

このように、信託報酬のわずかな違いでも、20年後には10万円以上の差になります。

私が選ぶのは「アムンディ・インデックス インド株式ファンド」

上記の比較をふまえ、私は今後の投資先としてアムンディ・インデックス インド株式ファンドを選ぶことにしました。

理由は以下の通りです:

  • 信託報酬が0.2805%と業界最安水準
  • 現物株連動型で、余計なリスクが少ない
  • 欧州の大手運用会社(アムンディ)による透明性の高い運用
  • NISA(つみたて・成長)に対応

運用歴がまだ浅いため、純資産残高やトラッキング精度は今後の推移を見ていく必要がありますが、長期的な視点でコストを重視する私にとって最も納得できる選択肢です。

インド株投資の注意点

成長性が期待される一方で、インド株には以下のようなリスクもあります:

  • 為替リスク:非ヘッジ型ファンドは、円高で評価額が下がる可能性があります。
  • 価格変動リスク:インド市場はボラティリティが高く、選挙や政策変更で一時的に大きく下落することも。
  • 集中投資リスク:インド株は全資産の一部(私の場合は5%)にとどめ、他の地域や資産と分散させることが重要です。

まとめ:成長する国に“少しだけ長く投資する”

私は、これからインドが経済的にも地政学的にも世界の中心の一つになっていく可能性があると考えています。すぐに成果が出るとは限りませんが、10年、20年と時間をかけて育っていく市場に、いま少しだけ投資しておくことで、将来の資産形成に役立てたいと思っています。

投資対象としてのインド株はリスクもありますが、信託報酬の安いインデックスファンドを選び、時間を味方にすることが重要です。そう考えたとき、私にとってはアムンディ・インデックス インド株式ファンドがもっとも納得のいく選択肢でした。

※本記事は私の投資判断を記したものであり、特定の商品を推奨・勧誘するものではありません。投資はご自身の責任で行ってください。購入前には、必ず最新の目論見書や運用報告書をご確認ください。

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